抄録
紛争および紛争後地域における早婚の理解は不十分で研究も限られており、思春期の少女たち自身の見解や経験が十分に考慮されていない。既存の文献、開発報告書、大衆メディアの多くは、早婚した若年女性の貧困、健康リスク、主体性の欠如を強調しているが、当事者である10代の少女たちが自由に意見を述べる場を提供することはほとんどない。
2007年、レバノン北部のパレスチナ難民キャンプが破壊され、住民は避難を余儀なくされた。帰還した家族は極度の困難と軍事封鎖に直面した。本研究では、その1年後、同キャンプで早婚している、または早婚を控えている思春期の少女たち、その母親、そしてNGOのコミュニティワーカーを対象に行った民族誌的調査を通じて、早婚に至る意思決定プロセスや若年花嫁たちの結婚生活に対する評価を探った。
早婚に至る決定は、一方的でも強制的でもなく、経済的困難、不安感、孤独感といった多くが紛争に起因する要因を含む、複数の要素を総合的に判断した結果として説明された。本研究の結果は、早婚の決定およびその結果に関する一般的理解に疑問を投げかけ、介入策を設計する際にはより精緻な視点が必要であることを示している。これらの知見は、シリア難民コミュニティにおける早婚をセンセーショナルに報じるメディア報道の中で特に重要である。早婚の少女を被害者として描くことは国際的な注目を集めるが、それが必ずしも彼女たち自身の状況理解を正確に反映しているとは限らない。