フェミニスト文献から得られる重要な洞察の一つは、特定の形態の不平等――ジェンダー不平等――が特定の種類の暴力――ジェンダー化された暴力――と関連している可能性が高いということである。これまでの研究では、典型的なジェンダー化された犯罪であるレイプの発生率が、男性と女性の相対的な地位と関連していることが示されている。本論文は、この先行研究を発展させ、ジェンダー平等が致死的暴力の「ジェンダー化」に及ぼす影響を検討する。
著者らは、致死的暴力に関する二つのフェミニスト仮説――改善仮説(ameliorative hypothesis)とバックラッシュ仮説(backlash hypothesis)――の適用可能性を検討する。都市を対象とした回帰分析の結果、南部の都市ではジェンダー平等が、男性による女性の殺害率および男性による他の男性の殺害率と正の関連を示した。一方、他の地域に位置する都市では、ジェンダー平等は男性による他の男性の殺害率と負の関連を示した。
これらの横断的分析の結果は、ジェンダー階層と暴力に関するバックラッシュ仮説をある程度支持するものの、同時に、構造的関係の複雑さを示唆している。